ふるさと納税における「寄附金控除上限」の考え方について
ふるさと納税も一時期の過熱から落ち着きを見せていますね。
私は毎年ふるさと納税をしていますが、時折見失いそうになる寄付金控除の上限という考え方についてつづっておこうと思いました。
そしてふるさと納税それ自体はいくらでも寄附できる、ということを忘れないでほしい。
ふるさと納税とは
10数年前にふるさと納税について知る
わざわざ解説することもないくらいふるさと納税の制度は浸透しましたよね。
私がふるさと納税について知ったのは今から10数年前、税理士事務所で働いていた時でした。
まだその頃はあまり知られていない制度でありましたが、お客様でふるさと納税を利用している方がいらっしゃいました。
税理士先生とそのお客様の話になり聞いていると、「田舎から上京してきてもう戻ることはないけど、故郷の為になることをしたくて毎年ふるさと納税として寄附をしている。」ということでした。
まさにふるさと納税のモデルケース!
「お客様の故郷からはふるさと納税のお礼に地元の特産品も送られてくるんだってよ。」
今でいう返礼品ですね。その時のお話では本当にささやかな品が送られてくる印象でした。
それから数年経ったのち、『ふるさとチョイス』を草分けに『さとふる』や『ふるさとパレット』などふるさと納税を利用しやすくなるサイトが知られるようになっていったように思います。
ふるさと納税とは ざっくりと
ふるさと納税とは先述したように、自分の思い入れのある土地へ寄附すること。そしてそのうちの一部金額を普段納めている税金(所得税や住民税)から減額しますよ、という制度です。ざっくりとね。
返礼品は自治体からのお気持ちなので、あるところもあればないところもある。といったぐあいです。(今はほとんどの自治体で返礼品がありますけどね。)
ふるさと納税の使い道は自分で指定出来る
ふるさと納税は使い道を指定出来ます。
例えば、「緑化活動に役立ててほしい」といった抽象的な使い道から、「街灯を増やしてほしい」といった具体的な使い道まで何でもよいとされています。(とは言っても常識の範囲内で指定しましょうね。)
ちなみに自治体は指定された用途以外にその寄附金を使用することが出来ません。
私が利用しているふるさとチョイスでは寄附する時に使用用途を選ぶ項目があります。
もしかしたらただのアンケートだと思っている方もいるかも知れませんが、自治体からしたら結構重要な項目です。自治体によっては「市長におまかせ」なんて項目があるのもそういう理由です。
私が寄附をするときは項目の中から時間をかけて選びます。家族からは、「よく行ったこともない市町村にそんなに真剣になれるね。」なんて少し引かれます。笑
せっかく寄附するんですから、その自治体のこと知りたいんですよね。私はここ7~8年同じ自治体へ寄附しています。だんだんと愛着がわいて、いつか訪れたい土地になっています。
これ以上書くと長くなりそうなので、私のふるさと納税論についてはまた別の機会に書かせて頂くことにします。
ふるさと納税における寄附金控除上限という考え方について
寄附金控除上限という考え方について
ふるさと納税をするときに皆さん気にするのは、自分の収入に対していくらまで寄附出来るのか?ということ。
正しくは、寄附金控除の上限金額について。
要は寄附金額に対して控除出来る税金の額が決まっているので、いかに足が出ないようにするかということを考えているのです。
もちろん私も毎年大体の目安を計算しています。(してるんかいっ。)
ただ、この考えだとふるさと納税はその金額以上は出来ないっていう捉え方になってしまいがちです。
実際に家族間では、「あといくら出来るの?」「今年は少ないね(多いね)。」といった会話をしています。
節税にこだわらなければふるさと納税自体はいくらでも出来る
でもね、よくよく考えるとふるさと納税それ自体はいくらでも出来るんですよね。
足が出ないように損をしないようにということばかり考えてしまうから、思考がこれ以上は寄附出来ないと思ってしまうわけで。
何が言いたいかというと、寄附金控除の上限金額スレスレで寄附を行うのはいいけど、本質としては寄附であるということを忘れないでって伝えたいんです。
純粋に寄附だと思うと不思議と少しくらいなら控除上限金額をオーバーしてもいいかと思えてきます。何なら余分に寄附してもいいかなと思うことも。まぁその時のお財布次第ですけどね。
まとめ:ふるさと納税は寄附であることを忘れないで
ふるさと納税では返礼品による節税をメインの目的としている場合、寄附であることを見失いがちになってしまいます。
そもそも寄附金控除はふるさと納税のみに設けられたものではありません。寄附金控除の対象となる寄附にふるさと納税も入っているという感じです。
なんだかきれい事ばかり言っていますが、そんな私も毎年しっかり返礼品目的に寄附してしっかり税金控除してもらっています。
あくまでも寄附なので、余裕のある方は税金の控除金額の上限を気にしすぎず、たくさん寄附してもいいんですよーってお話でした。